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    家賃は「月収の3割まで」って本当?予算決めと貯蓄のコツ

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    憧れの一人暮らしを始めるにあたって避けて通れないのが予算の問題。

    よく「家賃は月収の3割まで」と言われますが、一人暮らしは思いの外お金がかかるもの。

    人によっては月収の3割を家賃に使ってしまうと生活が成り立たなくなってしまう人も少なくありません。

    一方で、他の出費をうまく工夫することで月収の4割以上を家賃に当てて理想の部屋に住むという選択をしている人もいます。

    一人暮らしの予算決めには明確な答えがあるわけではありませんが、日々の暮らしの中でどこにプライオリティを置くかによって予算配分は随分と変わってきます。

    今回は一人暮らしの予算について考えていきましょう。

     

    一人暮らしの予算決めは、可処分所得を知ることから始まる

    一人暮らしの予算決めを行う上で、自分の収入を正確に把握する必要があるでしょう。

    特に春から新社会人になる大学生にとって「可処分所得」について理解しておくことは重要です。

    一口に収入と言っても、給料の全てが使えるお金ではありません。会社から支給される前に様々なお金が徴収され、最終的に自分の手元に入ってくる手取り収入を「可処分所得」と呼びます。

     

    可処分所得の計算方法

    徴収されるお金は主に「税金」と「社会保障」です。

    • 税金:所得税、住民税
    • 社会保障:厚生年金、健康保険、雇用保険など

    総収入から、これら「必ず徴収されるお金」を差し引いて残ったお金を可処分所得と呼びます。

    計算式は以下になります。

    可処分所得=月収ー(所得税+住民税+厚生年金+健康保険+雇用保険など)

    個人差はあるものの、可処分所得はおおむね額面の8割と覚えておくと良いでしょう。

     

    一人暮らしの生活費の内訳と月の平均金額

    一人暮らしを検討するとき、多くの人は家探しから始めると思いますが、家賃を決める前にまず最初に抑えておきたいのが「家賃以外の生活費」です。

    総務庁統計局の調査によると、家賃を除く一人暮らしの家賃以外の生活費は、1ヶ月あたり平均13万8,867円です。

    これは平均データで人それぞれお金の使い方が違いますが、大まかな目安として家賃以外に平均的にこれくらいの費用が必要になるということは理解しておくべきでしょう。

    この平均金額に家賃を加えた総額が一人暮らしに必要な毎月の費用で、この金額が毎月の月収を超えてしまうと生活していくことはできません。

    食費や娯楽費などは節約するなどして後から調整することができますが、家賃は後から簡単に変えることができないため、より慎重に計算する必要があります。

     

    月収の何割まで使っても大丈夫?品目別費用の割合

    品目別費用の割合に正解はなく、それぞれのこだわりに合わせて予算を配分するべきものですが、一般的に以下のような配分が目安となっています。

     

    品目別費用の割合

    • 家賃:月収の3割
    • 食費:月収の2割
    • 水道光熱費:月収の1割
    • 通信費:月収の1割
    • 交際費:月収の1割
    • 貯蓄:月収の1割以上

     

    生活費の実例(シュミレーション)

    実際に一人暮らしで必要な予算を計算する上で、一人暮らしを始めるにあたって毎月支払いが必要になる費用を抑えておく必要があります。

    主に以下の支払いが必要になります。

    1. 家賃
    2. 食費
    3. 光熱費・水道代
    4. 交通費・通信費
    5. 被服費
    6. 交際費・娯楽費
    7. 日用消耗品
    8. 保健・医療

    先述したように家賃は一度決めてしまうと簡単に変えることはできません。

    よく世間で言われる「家賃は手取りの3割」という言説をもとに実際の生活をシュミレーションしてみましょう。

    ※食費や光熱費などの各項目は総務省による家計調査年報(単身世帯データ)を元に作成。

    ※100の位以下は四捨五入

     

    手取り月収15万円の場合

    家賃:45,000円

    食費:44,000円

    光熱費・水道代:12,000円

    交通費・通信費:22,000円

    被服費:6,000円

    交際費・娯楽費:20,000円

    日用消耗品:6,000円

    保険・医療費:7,000円

    合計:162,000円

    上記の数値はあくまでも総務省が発表している費目別消費支出の平均値であるため、全ての人に当てはまるわけではありません。

    ただし、全国の平均的な消費支出を考慮すると、手取り月収15万円の方が月収の3割を家賃に使ってしまうと、生活が成り立たなくなってしまうことが分かります。

    この場合、もう少し安い賃貸物件を選択するか、その他支出を抑えることで、手取り15万円でも一人暮らしを実現させることができるでしょう。

     

    手取り月収20万円の場合

    家賃:60,000円

    食費:44,000円

    光熱費・水道代:12,000円

    交通費・通信費:22,000円

    被服費:6,000円

    交際費・娯楽費:20,000円

    日用消耗品:6,000円

    保険・医療費:7,000円

    合計:177,000円

    手取り月収20万円の場合、月収の範囲で生活することができ毎月2万3000円が手元に残ります。

    ただし、このシュミレーションでは奨学金やローンの返済、急な出費などは考慮していません。

    上記の他に毎月の支払いが必要なものがある場合には、もう少し家賃の安い賃貸物件を選んだり、食費や通信費など大きな出費を節約しなければなりません。

    手取り月収25万円の場合

    家賃:75,000円

    食費:44,000円

    光熱費・水道代:12,000円

    交通費・通信費:22,000円

    被服費:6,000円

    交際費・娯楽費:20,000円

    日用消耗品:6,000円

    保険・医療費:7,000円

    合計:192,000円

    手取り月収25万円の場合、こちらも月収の範囲で生活することができ、毎月5万8,000円が手元に残ります。

    ただし、このシュミレーションも同様に奨学金やローンの返済、その他出費などが考慮されていないので、毎月の支払いを把握した上で慎重に家賃を決めたいところです。

    また、このシュミレーションに含まれていないものに貯蓄が挙げられます。

    急な出費や将来のための貯蓄などを考慮すると、家賃、食費、通信費など大きな出費をある程度抑えていく必要があるでしょう。

     

    貯蓄のコツ

    昨今では老後2000万円問題などがニュースなどで大きく取り上げられ、全く貯蓄ができていないことに焦りを感じた人も少なくないかもしれません。

    貯蓄にはちょっとしたコツがあり、お金をためるコツや考え方を身に着けることができれば、現在の収入のままでも十分にお金をためることができるのです。

    貯蓄をする上で意識すべきポイントと効率的な方法をご紹介します。

    家賃や光熱費など大きな出費から見直そう

    節約というと、スーパーで値引きされている商品を買ったりすることをイメージする人が多いかもしれません。

    しかし、本来目を向けるべきはそうした細々した出費ではなく、大きな出費です。

    家計の支出項目は大きく分けて、「変動費」と「固定費」に分けられます。

    変動費は、食費、日用品、被服など毎月支出する金額が変動するものです。

    対する固定費は、家賃、光熱費、保険料など毎月支出する金額が固定されているものです。

    多くの場合、「節約=変動費を抑える」というイメージがありますが、家計の改善を考える場合、着手すべきは固定費の節約なのです。

    例えば、スマホ料金に月額10,000円支払っている場合、月額5,000円の格安スマホに乗り換えてみましょう。

    そうすると毎月5,000円の節約になり、何もしなくても年間60,000円もの節約になります。

    10年間では600,000円の節約になりますから、固定費の見直しが家計を改善する上で近道と言えます。

    投資信託(つみたてNISA)

    株式投資と聞くと「怖い」と感じる人も少なくないかもしれません。

    2008年のリーマンショックの時、株がどんどん値下がりし半値になった経験から株に対するアレルギーを持っている人もいるでしょう。

    しかし、それは個別銘柄を短期で取引した場合の話。

    投資信託を長期間コツコツと買い続けると、途中で投資信託の評価額が下がっても、長い目で見れば大きく資産が増えることが期待できるのです。

    そこで注目したいのが「つみたてNISA」です。

    つみたてNISAとは金融庁の厳しい基準をクリアした優良な投資信託に投資ができるという精度で、年間40万円まで投資することができ、投資で得た利益が20年間非課税となる制度です。

    通常、株式や投資信託などの投資で得た利益には、20.315%の税金がかかります。例えば、100万円投資して年間利回りが5%だった場合、5万円の利益がでます。

    しかし税金の支払いが発生するため、実際に手元に残るのは、39,842円。

    つまり10,158円もの税金が取られてしまうわけです。

    こうした税金を引かれることなく積立投資ができる「つみたてNISA」という制度は加入者が右肩上がりに増加しており、貯蓄を行う際には一度検討してみてください。

     

    まとめ

    一人暮らしを考える際、多くの人はついつい「家賃」から決めてしまいがちです。

    しかし以下のような手順で予算決めを行うとスムーズに新生活を始めることができます。

    1. 自分の可処分所得を把握する
    2. 変動費を把握する
    3. 固定費を把握する
    4. 家賃に回せるお金=可処分所得 −(変動費+固定費)

    毎月の支出を確認し、可処分所得から毎月の支出を差し引くことで、最適な家賃を決めることができます。

    まずは、家賃を除く「変動費」の計算から始めてみましょう。

    その上で、貯蓄計画まで立てることができれば、足元と目先の両方を見据えた安定した生活を送ることができるはずです。

    ハウスコム
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